◆自然科学系農学部門の市栄智明教授らの研究成果が、学術誌『Forests』で公開されました

 自然科学系農学部門の市栄智明教授らの研究成果が、令和4年4月7日付で学術誌『Forests』で公開されました。

 ハナガガシ(葉長樫)は、日本固有の珍しいカシ類(常緑のドングリの仲間)です。市栄教授らは、ブナ科の常緑高木であるハナガガシの遺伝的多様性を調べ、照葉樹林を代表する他の樹種には見られない、遺伝的に分化した複数の「地域集団」の存在を明らかにしました。これにより、現在は四国及び九州の数カ所の照葉樹林と神社の森(社叢)でしか見ることのできない希少種であるハナガガシの保全には、集団に特有の遺伝的背景を崩さないような配慮が必要であることが判明しました。今後はハナガガシのような希少種が生息する森林の劣化を阻止することで生物多様性の保全を図り、SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」の達成に貢献します。

 

 題名:西南日本に分布する常緑性カシ類の希少種ハナガガシの遺伝的多様性と遺伝構造

    Genetic Diversity and Structure of Quercus hondae, a Rare Evergreen Oak Species in Southwestern Japan

 著者:上谷浩一、小笠原実里、田中憲蔵、村本康治、荒木卓哉、市栄智明

【プレスリリース】西南日本に分布する常緑性カシ類の希少種ハナガガシの遺伝的多様性と遺伝構造.pdf(729KB)

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